入院していても頭髪は気になるのですね

<頭のふりかけ>

知人(60歳代の男性)が心筋梗塞で救急車で救命センターに運ばれました。幸いにも一命を取り留めて、CCU(循環器疾患の集中治療室)から一般病棟に移りました。

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その時に、彼が面会に行った奥様に真っ先に言った言葉が「頭のふりかけ、持って来てほしい」だったのです。頭のふりかけと言うのは、ハゲを隠すために頭に振りかける黒い粉のような商品の事です。頭にパラパラと振りかけて、ハゲを隠そうというタイプの物です。

奥様はあきれ返って、「入院している時に、そんなオシャレと言うか無駄な抵抗をしなくても」、「もう看護師さんたちはあなたがハゲだということは知ってるやん」と、思わず笑い転げたそうです。

実は彼の場合は、ハゲを隠しているというよりも隠しきれていません。頭にハゲ隠しのふりかけをすると、黒いマジックで頭を塗ったかのようになってしまって、どこから見ても「ハゲ隠しの商品を使っているな」と丸わかりなのです。

その商品は、枕に付くとすぐに落ちてしまって枕を汚します。なので、枕に巻くバスタオルも持って来てほしいと、奥様は頼まれたそうです。

入院している時も、頭髪が気になってハゲを隠したいのですね。

後日、彼女が「絶対に看護師さんたちの間で、ハゲ隠しの粉を頭に振ってる患者さんとか陰で言われて、笑いのネタにされてるわー」と笑いながら話していました。

<ここで白髪染めをしないでください>

私が子宮筋腫で大きな病院の婦人科に入院していた時の出来事です。シャワー室にシャワーを浴びに行くと、入り口のドアに「ここで白髪染めやヘアカラーをしないでください」と書いた貼り紙が貼ってありました。

「ああー、入院中でも頭髪のことが気になるのね。白髪が目立って来たら、白髪染めを買って来てもらってここで染める人もいるのだな」と思いながら、ドアを開けてシャワー室に入ると、中の壁にも「ここで白髪染めやヘアカラーをしないでください。2階に理容室があるので、看護師にご相談のうえで理容室をご利用ください」と書いた貼り紙が2か所に貼ってありました。

よほど、何度お願いしても、シャワー室で髪を染める人が後を絶たないのだろうな、と思いました。

市販されているヘアカラーのパッケージや中の注意書きには、体調がすぐれない時は使用を控えてくださいなどと書かれているから、本当は病人がヘアカラーを使うのは良くないのだろうなと思います。看護師さんにヘアカラーが剥げてきたから染めたいと言ったところで、「もう少し体調がよくなってからにしましょう」等と言われるから、こそこそと隠れてシャワー室で染めるのでしょう。

入院中でもやはり女性は頭髪が気になるのですね。でもやはり、体調がすぐれない時は、良くないですよね。

<抗がん剤で髪が抜ける人たち>

私が住んでいる所から歩いて行ける某大学病院には、抗がん剤で脱毛した人のためのウイッグを展示していたり、タオルで作った帽子を無料で1人1枚ですが譲ってくれる「がん相談支援センター」があります。同じハゲでも、加齢現象で髪がなくなった人と抗がん剤で髪が抜けてしまった人では、少し印象が違いますよね。

抗がん剤で脱毛してしまった人が、行きつけの美容院でヘアカラーをして貰いたいと言っている人に「白い髪でも黄色い髪でも、髪があれば何色でもいいやん」と言っていたのが印象に残っています。

<永久脱毛治療>

そして、美容外科や美容皮膚科では永久脱毛をする人が増えています。

わきの下や腕の毛やすね毛や胸毛をきれいに失くしてしまおうという訳です。

髪の毛が欲しい人もいればムダ毛はいらないと言う人もいて、何とも皮肉です。脱毛と一口に言っても、髪の毛が抜ける脱毛なのか、ムダ毛をしょりする脱毛なのか、どちらなのか分からない世の中になって来ました。

<三者三様>

1つの病院の中でも、頭のふりかけでハゲを誤魔化す人、白髪が目立ってきたのが嫌でコッソリとシャワー室で白髪染めをする人、抗がん剤で髪が抜け落ちてしまって、どんな色でも良いから髪が欲しいと思う人、すね毛や胸毛や脇毛が邪魔だと思えて永久脱毛をする人と、頭髪に関する悩みは三者三様です。